花の長所を生かすのがアレンジの作り方の基本
お花を綺麗に上手に飾るには、いくつか大切な基本があります。
それぞれの花の長所を見つけて、それを生かしてあげることも大切な基本です。
一本一本の花を飾ることの積み重ねがアレンジメントになるわけですからフラワーアレンジメントの基本と言ってもいいでしょう。
花の特徴とは
それぞれの花には特徴があります。飾り方や用途によって長所にも短所にもなるその特徴を観察して見つけ出してください。
大きい花なのか、高価な花なのか、可憐な花なのか、目立つ花なのか、変わった形なのか、動きのある花なのか…
同じ花でも、見方によって特徴も様々です。
例えば、バラの花は、満開に咲いていれば大きい花かもしれません。しかし、ヒマワリよりは小さいです。タンポポよりも高価ですが、カトレアよりは安い花です。
黄色いバラは目立ちますが、茶色いバラもあります。普通、バラはあまり動きのない花材ですが、オールドローズやツルバラは、やわらかい線を持ち動きがあります。
こんな感じに、目の前にある花の特徴(個性)を観察してください。
花にも顔があります
それぞれの花には顔があります。顔と言っても、もちろん目や口があるわけではありません。
いちばん綺麗な向き(場所)があるということです。花が「ここを見てほしい」と言っているところが「顔」です。その花の「顔」を見つけることが長所を見つけることにもなります。
例えば、ヒマワリやガーベラなどは「顔」を見つけるのが簡単かもしれません。彼らの大きめな花には、あきらかに表と裏がありますね。
それと同じことがバラやカーネーションにも当てはまります。一見、裏も表もないように見える花でも、よく観察すると、必ず「顔」があるものです。
彼らのいちばん綺麗な表情を生かしてください。
形や色の特徴
形や色によって特徴をつかんで飾ってください。複数の花を組み合わせて飾る場合は、それぞれの長所を引き立たせ短所を補うように考えます。
珍しい、変わった形の花を引き立たせるには、それに添える花は、あまり目立たないものがいいかもしれません。
大きめの花ばかりよりも可憐な花も混ぜたほうが素敵かもしれません。
色もそうです。地味な色も必要なことが多いです。派手な色を、よりいっそう目立たせてくれる役割があります。
逆に、地味な色の花を目立たせるために、派手な色の花を組み合わせることもあります。
ひとつひとつの積み重ねがアレンジメントです
フラワーアレンジメントは、複数の花で作られます。ですから綺麗なフラワーアレンジメントを作ろうとしたら、それぞれの花を丁寧に観察して活けることが大切です。
10本の花を、それぞれ10点満点で活けることが出来れば100点のアレンジメントが完成です。
しかし、一本だけ失敗して0点だとしたら90点です。また、10本とも少し気を抜いて活けて9点づつだとしても90点です。そして、10点満点で活けた花ならば9本で90点です。
少しわかりにくい例えでしたが、一本一本を大切に活けることで少ない花でも綺麗なアレンジメントが作れるようになります。
適当に作った100本の蘭のアレンジメントよりも一本のガーベラのアレンジメントの方が綺麗なこともあるんです。